ダニエル9:3〜11

「70年を省みる」

(戦後70年をおぼえて)


 預言者ダニエルは、捕囚となった異国の地で、神の言葉を語りました。ダニエルは、エレミヤを通して語られたみことばにより、同胞の苦しみが70年であることを悟ります(2)。その時は、間もなく訪れようとしていました。

 ダニエルは、時が満ち、神のことばが実現することを堅く信じました。それで神の前に身を慎み、へりくだり、同胞が犯してきた罪を思い起こし、心から神に謝罪の祈りをささげたのです。

 日本は戦後70年を迎えました。今、この国に生きるキリスト者として私たちがしなければならないのは、悔い改めです。この国の歩みを顧み、自分もその歩みに責任ある一人であることを自覚し、示される罪を告白する。この国のために祈るのです。キリスト者に与えられた使命です。

 もし戦争になれば、人を人として思わなくなります。銃口を向ける相手に家族がいることなど考えられなくなります。そのようにして、いのちが失われる苦しみを日本は味わったはずです。また日本は、そういう苦しみを与えた国でもあります。ならばこそ、戦争に向かう可能性が少しでも高まる歩みをしないように、祈らなければならないと思わされます。

 戦争がなくなって、戦争で誰も死ぬことがないように。現代に生きる小さなダニエルとなって、祈る者とさせていただきましょう。

 

「そこで私は、顔を神である主に向けて祈り、断食をし、荒布を着、灰をかぶって、願い求めた。」(3節)