ヨハネの黙示録21章1〜8節

「すべてが新しく」

(岩手県釜石市を訪ねたレポート)

 

 3/1013まで、岩手県釜石市で行われている震災のボランティア活動に参加させていただきました。お茶を飲みながらお話を伺う機会がありました。「お気持ちはいかがですか」と話を向けたのですが、どれも衝撃的なお話ばかりでした。津波に追いかけられて、命からがら逃げ延びた方。震災で薬が手に入らなくなって、愛する家族を天に送った方。その他、いろいろなお話を伺いました。現地で支援活動をされているT牧師が「あの人たちにとっては、今もずっと、4年前の震災のままなんですね」とおっしゃって、目が開かれる思いがしました。確かに「もう4年も前のことなんだね」と懐かしむように語る人はなく、どの人も4年前で時間が止まったまま、外見の自分だけが年を取るような感覚でいらっしゃるのだと思わされました。

 聖書は、地球と宇宙の終わりが来ることを語ります。それは、「新しい天と新しい地」です(1)。そこでは「神ご自身が彼らとともにおられて、彼らの目の涙をすっかり拭い取って」くださいます(3,4)。神がすべての涙と悲しみをいやしてくださるのです。

 私たちに問われているのは、そういう究極的な完成に向けて、私たちが日々をどう生きてゆくか、ということでしょう。支援活動に携わっているO牧師の言葉に教えられました。「目に見える復興にはほど遠いようですが、目に見えない永遠の復興に向けて寄り添い続けたい」。新しい天と地、永遠の復興に向けて、寄り添い続ける者でありたいと願います。

 

【聖書】1節「また私は、新しい天と新しい地とを見た。以前の天と、以前の地は過ぎ去り、もはや海もない。」