ヨハネ151827 「キリスト教と迫害」

 

 18節「もし世があなたがたを憎むなら、世はあなたがたよりもわたしを先に憎んだことを知っておきなさい。」

 


 世は主イエスを憎みます。誕生の時からイエス様は世に拒絶され(1:10,11)、好意と賞賛の背後にはたえず殺意を抱く人々があり(5:18,7:1,8:37)、その殺意によって十字架につけられました。

 世はイエス様と同様、イエス様を信じる者を憎みます。なぜなら、そこに福音の光が輝くからです。たとえば家族に福音を語ろうとすると、激しく拒絶されることがあります。その拒絶は、本質的には福音に対してのものです。イエス様が「わたしを先に憎んだ」と言われる通りです。

 世とは、何でしょうか。家族親族の場合もあり、地域社会や国家の場合もあるでしょう。そこから敵対視され・憎まれることは恐ろしいことです。しかしイエス様は「わたしが世からあなたがたを選び出した」と語ります(19)。その選びは「世界の基の置かれる前から」とあるように(エペ1:4)、歴史を越えた神様の御手によります。その圧倒されんばかりの力強さを覚えたいのです。

 世はイエス様を憎みますが、イエス様は世を愛され、永遠のいのちを与えたいと願っています(3:16)。イエス様が私たちに福音を証しするように命じ(27)、その時に「助け主」(26)である聖霊が共に働くのは、イエス様の願いがあってのことなのです。