ヨハネの福音書8章31〜34節

「真理による自由」

 

 イエス様は、ご自分に対する信仰を表明する人に対して、「もしあなたがたが、わたしのことばにとどまるなら…」と語っておられる(31)。一度「信じる」と信仰の表明をした者たちに、イエス様のことばに「とどまって」=滞在するようにして、みことばと共に生きよ、と命じている。

 というのは、私たちはイエス様を信じていてもなお、この世においては罪と手を切れない者だからである。イエス様はそのような姿を「罪を行っている者はみな、罪の奴隷です」(34)と語っている。私たちは罪により、自分の願い通りに人を動かそうとする。動かされる側は、いつか仕返ししてやろうと憎しみを募らせる。愛を誓った相手にさえ、このようなことをする。まさに罪の奴隷である。

 しかしイエス様は、「わたしのことばにとどまるなら…真理はあなたがたを自由にします」(32)と言われた。私たちは「罪の奴隷」であるが、イエス様のことばにとどまることによって「自由」とされる。罪に振り回されつつ、聖書のことばによって自分の間違いに気付かされ、自分から謝ることができる。どうしようもない自分を責めるだけでなく、天の父なる神に祈ることができる。このように、私たちはみことばによって罪から自由を勝ち取ることができる者とされている。私たちに罪に勝つ力はない。みことばの力により頼み、みことばに留まろう。

 

「もしあなたがたが、わたしのことばにとどまるなら、あなたはほんとうにわたしの弟子です。そして、あなたがたは真理を知り、真理はあなたがたを自由にします。」31,32)