ヨハネの手紙第一2章18〜29節

「キリストにとどまろう」


 老使徒ヨハネは、親しみを込めつつ厳かに語ります。「小さい者たちよ。今は終わりの時です。」(18) 終わりの時、イエスは万民の審判のために再び地上に姿を現します。その裁きは「善であれ悪であれ」、各自がした行為に応じて報いを与えるものです(Ⅱコリント5:10)。備えなくして、誰がその時を平穏に迎えることができるでしょうか。

 「終わりの時」は、今日も同じです。「反キリスト」が存在するからです。「反キリスト」は、イエスが神であることを否定し、十字架と復活の福音を退けます。このような時代、人々は「自分につごうの良いことを言ってもらうために」教師を集め、「真理から耳をそむけ」るようになると言われます(Ⅱテモテ4:3,4)。聞きやすい言葉ばかりを追い求めて、イエスを見失うことになりかねません。みことばに真摯に聞かなければなりません。

 「終わりの時」に備えるために、ヨハネは「キリストにとどまりなさい」と教えます。人は皆、人生の究極的な終わりには、イエスの御前に立つことになります。その時、私たちはイエスのように復活の恵みにあずかります。パウロは、そこを目指して、一心に自分の人生を走りました(ピリピ3:14)。倒されることがあっても、罪に悩んでも、人生のすべてを十字架と復活のイエス・キリストに預けて歩んだのです。

 マラナタ、主よ来てください。

 

【聖書】28節「そこで、子どもたちよ。キリストのうちにとどまっていなさい。それは、キリストが現れるとき、私たちが信頼を持ち、その来臨のときに、御前で恥じ入るということのないためです。」