第一列王記8章22〜30節
「主の栄光が宮に満ちて」
エルサレム神殿を神様におささげする献堂式の場面である。「神の箱」を至聖所に運び入れると、主の栄光の雲が神殿に満ちた。国民を代表してソロモンは祈った。「あなたのしもべとあなたの民イスラエルが、この所に向かってささげる願いを聞いてください。…聞いて、お赦しください。」(30)
ソロモンは自分の国民を「あなたの民」と言った。イスラエルの民は、“神の民”であり、神様の御手の中で守られている。現代において主イエスを信じる者たちも、“神の民”である。神の民は、神様から大いなる特権をいただいている。それは“神様に祈りを聞いてもらう権利”であり、“神様に赦してもらう権利”である。
神様はすべてをお造りになり、治めておられる主権者であられる。そのようなお方が目線を下げて私たちに寄り添い、私たちを受け入れ、私たちを守ると約束してくださった。それは、“あなたが祈れば、わたしは聞く”という約束であり、“あなたが謝れば、わたしは赦す”という約束である。神様は私たちを“わたしのもの”として愛し、御手の中で私たちをかくまってくださる。このように契約と愛を守ってくださるお方が、他にいるだろうか。
このような特権に対する応答として、私たちは「心を尽くして御前に歩む」者でありたい。いつも神様の御前にいることを忘れずに、神様を見上げて生きる。罪に気付いたら悔い改める。仕事も学びも家事も遊びも、自分の人生のすべてが神様のほほえみの中に受け入れられていることを意識して生きる。神様は私たちを愛しておられる。
「イスラエルの神、主。上は天、下は地にも、あなたのような神はほかにありません。あなたは、心を尽くして御前に歩むあなたのしもべたちに対し、契約と愛とを守られる方です。」(23)