マルコ13章1〜13節
「終わりの時代を生きる」
主イエスはご自分の昇天後、主を信じる者たちがどのような世界で生きることになるのかを予告された。
①偽キリストや偽預言者が現れ、しるしや不思議な力を示して人々の賛同を得、発言力や影響力を振るう。
②戦争や争いの知らせを聞く。巻き込まれる。
③飢饉の知らせを聞く。または飢饉に苦しむ。
④地震の知らせを聞く。または被災する。
⑤迫害を受ける。信仰を持つ上での戦いや、嫌がらせ、露骨な差別、迫害など。殉教も含まれる。
⑥ルカ21:11ではこれに疫病が加わる。コロナウイルスに直面している今日の状況もこれに含まれる。
これらの6つは「この天地が滅びる」(31)という、すべてにおける究極の終わりを告げるしるしである。大小の違いこそあれ、いずれもペテロやヨハネたちも直面したことであり、その後の時代にもあったことであり、私たちも直面していることである。
主イエスは「人に惑わされないように気をつけなさい」と言われた(5)。「気をつける」とは“見る”という言葉である。私たちは自分が見聞きする6つのことをよく見る、真意を見抜く、主に喜ばれることが何かを見分けることが求められる。
6つのうち、1つ2つでも身に迫ると、大変な試練になる。特に家族からの反対、妨害、告発は苦しい(12)。信仰を貫けるか、不安になる。しかし“すべて聖書に書いてあるとおり”と、信仰をもって受け止めたい。「最後まで耐え忍ぶ人は救われます。」(13)
パウロはテサロニケ教会に宛てて、「あなたがたは今しているとおり、互いに励まし合い、互いに徳を高め合いなさい」と書き送っている(Ⅰテサロニケ5:11)。6つのことは、キリスト者が各個人で取り組むことではない。教会において互いに励まし、補い合いながら関わることである。
教会が最優先して取り組むべきは、福音宣教である。「こうして、福音がまずあらゆる民族に宣べ伝えられなければなりません。」(10) 6つのことに囲まれても、教会は福音を宣べ伝えて来た。私たち教会も、その足跡に習いたい。主イエスを証しし、福音を宣べ伝えよう。