創世記9:1〜17 「ノア③ 約束の虹」
1節「それで、神はノアと、その息子たちを祝福して、彼らに言われた。『生めよ。増えよ。地に満ちよ。』
ノアが箱舟の外に出たのは、大洪水のちょうど一年後でした。ノアはまず、いけにえをささげて神様を礼拝しました(8:20)。
ノアは神様に従い通しました。しかし、そういうノアであればこそ自分の罪を自覚していたでしょう。あの大洪水の時、箱舟の壁一枚で生と死が分かれました。自分も罪ある人間として死ぬべきであるのに生きている。ノアはこのことを厳粛に受け止め、自分の身代わりとして、いけにえをささげました。
神様は「生めよ。増えよ。地に満ちよ」とおっしゃいました(1)。私なら、「人間は罪深いから少なくていい」と思うところです。しかし神様は大失敗した人間が大勢に増えるようにと祝福を命じられました。何という気前の良さでしょうか。
この祝福は、神様が人間の罪を背負う決意のもとに与えられています(8:21,22)。これ以降、神様は再びあのように世界を滅ぼすことはしていません。かえって神様は預言者などを通して人々に警告するようになりました。そして、この決意は御子イエス・キリストを十字架にかけることへと結びつきます。
神様は約束のしるしとして虹を与えてくださいました。神様は今も「罪はわたしが背負うから、わたしを信じて生きよ」と語りかけておられます。