年間聖句② マタイ9:9〜13

「罪人を招くために」


 イエスは収税所に座る取税人マタイに声をかけ、弟子になるように招きました。これは、羊飼いが迷子の羊を捜し求める如く、イエスがマタイを捜し求めたことによることでした。イエスはマタイだけでなく、マタイを通して食事に招かれた取税人の仲間たちも捜し求められました。教会とは、イエスに捜し求められた者たちの集まりです。

 マタイは収税人の世界から足を洗い、すべてを捨ててイエスに従いました。イエスはマタイの決断をとても喜ばれました。なぜなら神は、「あわれみを好むが、いけにえは好まない」お方だからです。もし神が「いけにえ」を好む方であれば、イエスは決して取税人を弟子にしなかったでしょう。むしろパリサイ人のように形が整っている人を選んだでしょう。しかし神は、マタイのように、自分自身をイエスにぶつけるようにして神を求め神に従う人を喜ばれます。そのように神を求める者でありたいと願います。

 イエスは「わたしは正しい人を招くためではなく、罪人を招くために来た」と言われました。「医者を必要とするのは丈夫な者ではなく、病人です」(12)との言葉にあるように、イエスは罪という病を治療する医者です。私たちは自分を「丈夫な者」としてイエスの治療を拒むのではなく、罪の病が完治しない一人としてイエスの治療を求め、マタイのようにイエスの愛と恵みに生きる者としていただきましょう。

 

【聖書】13節「『わたしはあわれみは好むが、いけにえは好まない』とはどういう意味か、行って学んで来なさい。わたしは正しい人を招くためではなく、罪人を招くために来たのです。」