ヨハネの手紙第一5章13〜21節
「真実なお方のうちに」
AD90年頃、教会は2つの困難に直面していました。教会の外には迫害があり、教会内にはイエスが神であることを否定する偽教師たちがいました。
教会に留まった人たちは、そのような荒波に耐えた人たちでしたが、そんな彼らも大きなダメージを負っていました。それは、永遠のいのちの確信が揺らぐということです。永遠のいのちについて知っているだけで、その希望の力を見失ってしまったのです。
永遠のいのちがもつ、希望の力を回復する。そのためにヨハネは、祈りについて語ります。その中でも、教会に来なくなった人たちのために祈ることを勧めます(16)。その祈りは御心にかなう願いであり、神はその願いをきいてくださる。
「死に至る罪」と「死に至らない罪」という言葉が出て来ます(16)。誤解のないようにしなければなりませんが、すべての罪は死に至ります。しかし、それを「死に至らない」と言うのは、私たちの罪を償ってくださったイエスがいるからです。イエスは、教会から離れたあの人・この人の罪も償ってくださいました。イエスご自身が、誰よりもその人たちのことを心配なさっている。だから、私たちも祈らなければなりません。
父なる神は、「真実な方」です。神が、祈りを聞いてくださると約束しておられます。信頼して、祈りましょう。
「私が、神の御子の名を信じているあなたがたに対して、これらのことを書いたのは、あなたがたが永遠のいのちを持っていることを、あなたがたによくわからせるためです。」(13節)