ヨハネの手紙第一5章6〜12節
「神の御子を信じる者」
私たちが外国旅行に行く時には、パスポートが必要です。パスポートは私の氏名と国籍を証明し、同時に私が安全な人間であることを明らかにします。
イエスはここで、ご自分が何者であるかを証明しておられます。「水と血とによって来られた」(6)。イエスは「水」と「血」の2つによって、この世に対して、ご自分が神であり・救い主であることを証明しておられます。
「水と血」については、様々な読み方・意味の取り方がありますが、「水」はイエスが洗礼を受けたこと、「血」はイエスが十字架で死なれたことを指し示しています。
洗礼は、仲間になることのしるしです。神であるイエスは、私たち人間の仲間となられました。イエスは私たちと同じ苦楽を経験しながら、私たちに寄り添い続けてくださいます。それだけではありません。イエスは、私たちの腹の中にあるドロドロとした汚いところ(罪)を、すべて引き取ってくださいました。イエスは、罪のない神であったのに、最も罪深い者となられたのです。
そしてイエスは、それらすべての罪を背負い、罪人として十字架で処刑され、死なれました。十字架の時、群衆は「十字架から降りてこい。そうしたら信じるから」と、奇跡を起こしたら信じてやるとイエスをあざけりました。しかしイエスは、罪の罰を飲み干してくださり、「完了した」と言われました。罪の償いを完了した、ということです。そうして、イエスは私たちを罪から救い出してくださったのです。
「このイエス・キリストは、水と血とによって来られた方です。」(6節)