第2歴代誌10章12〜15節
「王国の分裂」
レハブアムがソロモンに代わって王となった時、人々は過酷な労働と重税を軽減するように求めた。レハブアム王の人間性が試される時となった。まずレハブアムは、年上の長老たちに相談した。長老たちは「民にやさしくすれば、あなたに仕えてくれる」と助言した。これは知恵に満ちた言葉であったが、レハブアムはこれを気に入らなかった。
レハブアムはいばっていた。王になったばかりで、父ソロモンと比較されていると思ったのか。父よりも偉大な人物であるかのように振る舞おうとしていた。それで民にやさしくするのを拒んだのである。
レハブアムは同年代の気心をしれた仲間に相談した。すると彼らは言った。「私の小指は、父の腰よりも太いと言って、父上よりも厳しく取り扱ったら良いでしょう。」この言葉はレハブアムの心にかなっていた。それでレハブアムは民に言った。「私はおまえたちのくびきを重くする。私はそれをもっと重くしよう。」(14)その結果、イスラエルの10部族はレハブアムから離れてしまった。こうして栄光あるイスラエルは、あっけなく分裂するのである。
いばる心は、大人にとっても子どもにとっても、やっかいなものである。いばる心は、友人を失わせる。信頼を損なう。人を傷つける。そういう失敗をして初めて、自分がいばっていたことに気づく。それまでは、自分がいばっていることに気づかない。
神様は、私たちにみことばを与えてくださった。みことばを聞くと、自分の姿を点検させられる。それで失敗する前に、軌道修正することができる。過去の失敗を教訓として活かすこともできる。それだけではない。みことばは、私たちに生きる希望を与える。前進する勇気をくれる。神様の愛と人の愛を教えてくれる。みことばに耳を傾けることが、いばる心につける薬である。
「生まれたばかりの乳飲み子のように、純粋な、みことばの乳を慕い求めなさい。それによって成長し、救いを得るためです。」(第1ペテロ2:2)