第一列王記15章1〜24節

「アサ王の改革」

 

 南ユダ王国3代目の王アサは、まことの神様に従う王であった。アサまでの歴代の王たちは、20年間に渡ってアシェラという土着宗教を信仰し、人々を惑わせていた。アサ王は、異教信仰の流れを断ち切るべく、宗教改革を行った。アシェラ像を壊し、神殿男娼を国外に追放し、異教礼拝推進派の親族マアカを退位させた。

 異教礼拝を行った者たちは、まことの神様を捨てたわけではなかった。神殿でのいけにえや毎年の祭りを行い、まことの神様を礼拝していた。しかし同時並行で、別の神々を拝んだのである。これは、十戒の第1戒「あなたには、わたしの他に、他の神々があってはならない」を破ることであり、神様を深く悲しませる罪である。

 まことの神様を礼拝する者は、まことの神様だけを信仰する。礼拝に出ていれば、別の神々を拝んでもいいということではない。なぜなら、神様がこれを望んでおられるからである。「アサ王の心は一生涯、主と全く一つになっていた。」アサは人間として罪も失敗も弱さもあった。しかし、まことの神様だけを信じ、他の神々を拝まなかった。

 私たちはどうだろうか。私たちは異教社会に生きている。冠婚葬祭や町内の行事など、多くの場面で別の神々を拝まなければならない雰囲気になる。また日常の生活でも、占いや運勢の情報が飛び込んでくる。何をすることが異教礼拝になるかを正しく理解しておくことが大切である。そして神様を喜ばせるために、祈りつつ信仰の戦いをしていく。

 アサ王は晩年、北イスラエル王国の王バシャとの戦いに苦慮した時、神様に助けを求めずに、アラムの王を頼ってしまった。信仰の戦いは一生涯続く。心を引き締めて歩みたい。

 

「アサ王の心は一生涯、主と全く一つになっていた。」(14