ヘブル11:7 「ノア④ 今は救いの時」 

 

 7節「信仰によって、ノアは、まだ見ていない事がらについて神から警告を受けたとき、恐れかしこんで、その家族の救いのために箱舟を造り…」

 

 

 ノアは“大洪水による世界の終わり”という「まだ見ていない事がら」を信じました。何の予兆もない、前代未聞の事がらでした。ノアにも疑う思いがあったでしょうが、それでも労苦して箱舟を作り上げました。それだけ真剣に世界の終わりが現実になると信じたのです。果たして私はどうなのかと心を探られます。

 ノアはある夜、ぶどう酒を飲んで酔い、天幕の中で裸になっていました。ハムは、「父の裸を見て、外にいるふたりの兄弟に告げた」とあります(創世記9:22)。「裸を見て」との表現は、からだの関係を含む表現ですから事態は深刻です。

 聖書は信仰の勇者ノアの素顔を暴きます。ノアは深く酔うほどに「やるせなさ」を抱えていました。またノアの家庭には深刻な罪の現実が姿を現し、家族は罪によって断ち切られ気まずい雰囲気がありました。

 神様は、これらのすべてをご存知の上で、ノアを「信仰による義を相続する者」としてくださいました(ヘブル11:7)。神様は、人の罪を背負ってくださるお方です。ノアはこのお方に罪をゆだね、従いました。神様はその信仰をご覧になり、ノアを正しい者と宣言されました。

 多くの重荷を抱えたノアでしたが、自分は自分として主にあって一途に生き抜いた姿に教えられます。