マルコの福音書1章1〜15節

「神の子イエス・キリスト」

 

 マルコの福音書は「神の子イエス・キリストの福音のはじめ」という言葉で始まる。「福音」は、喜びの知らせである。私たちすべてにとって喜びとなる知らせが、天の神様から与えられている。その喜びは、イエス・キリストというお方において、種のように凝縮されている。

 父なる神は、私たち人類への愛の贈り物として、御子イエス・キリストをくださった。主イエスは「神の子」であられ(1)、「神の子」として天の御国ですでに存在しておられた。そのお方が天から降って来られ、赤ちゃんで生まれるという仕方で人となられた。それがクリスマスの出来事であった。

 主イエスは言われた。「時が満ち、神の国は近くなった。悔い改めて、福音を信じなさい。」(15)主イエスが神のところから降りて来てくださったことにより、この世に天の御国が来た。誰でも「悔い改め」るならば、天の御国に入ることができるようになった。「神の国は近くなった」のである。それまで福音に必要としなかった自分から、向きを変えて(=悔い改めて)、主イエスの福音を信じるならば、天の御国はあなたの帰る家となる。

 主イエスは人となられて、神の前において人類の代表となられた。主イエスに罪はなかったが、神を信じる人の模範となるべく、洗礼を受けられた。その時、天から声がした。「あなたは、私の愛する子、わたしはあなたを喜ぶ。」(11) 主イエスが代表であるので、このメッセージは私たちに向けてのものでもある。「あなたを愛している、あなたを喜んでいる。」

 さあ、神様からのクリスマスの贈り物を受け取ろう。神様は救い主イエス・キリストを私たちにくださった。主イエスを心に迎え、天の御国を“私の帰る家”としていただこう。神様に愛され・喜ばれながら、日々を生きていこう。

 

「あなたは、わたしの愛する子、わたしはあなたを喜ぶ。」(11