ヨハネの福音書1章1〜14節

「初めにことばがあった」


 イエスの弟子であったヨハネは、イエスを語り伝えるために筆を執り、この福音書を記しました。その書き出しで、イエスを「ことば」と記します。「初めに、ことばがあった。ことばは神とともにあった。ことばは神であった。」(1) 

 「神とともにあった」とは、神と向き合っているという意味をもっています。イエスは神と向き合っているお方であり、神であるお方です。そのお方が「人となって、私たちの間に住まわれた」(14)。神と向き合っておられる神のひとり子であるイエスが、神を説き明かす「ことば」として人となってくださり、私たちの間に住んでくださっているのです。

 私の母教会は、スウェーデンから来たアンダーソン宣教師夫妻によって始められました。奥様はアメリカ人でしたが、二人とも白い肌で青い目をして金色の髪だったので、見分けがつきませんでした。ご主人は、美しい日本語を話す人でした。奥様には、悪さをして怒られた記憶があります。日本語を学び、子どもを育てながら、小さな町に住んで、神のことばを語ってくださいました。その宣教の実りの一つが、我が家です。アンダーソン宣教師は、神を語る「ことば」のようになってくれて、私の町に住んでくれました。

 イエスは今、私たちの間に住まわれます。私たちが礼拝で聖書の言葉に耳を傾ける時、イエスはみことばを通して語ってくださいます。教会の交わりまた、数名の祈りの交わりにも、イエスはいてくださいます。ここに神がおられることを、私たちが見失うことがありませんように。

 

【聖書】14節「ことばは人となって、私たちの間に住まわれた。」