創世記8章1〜22節

「オリーブの若葉」

 

 ついに「天の水門が開かれ」大雨が4040夜降り続いた。続いて40日に及ぶ大洪水によって、すべての山々は水で覆われた。ノアとその家族は、動物と共に箱舟に入っていた。神様に救っていただいたのだ。しかし箱舟の外では鳥も家畜も人も死に絶えた。罪に対する神様の裁きである。救いも裁きも、神様の厳粛な御業である。神様を恐れつつ、ひざまずくのみである。

 水が増え続けた期間は150日に及んだ。ノアにとって、出口の見えないトンネルの期間だったであろう。しかし神様はノアのことを「心に留めておられた」(1)。ノアだけでなく共にいた家族も動物たちのことも、神様は忘れることなく、すべてをご存知でいてくださった。私たちがどんなに明日がわからなくても、希望を見失っても、嵐の中でも、それでも神様は私たちを見捨てず、心に留めておられる。

 「心に留める」とは、ヘブライ語で「ザーカル」という。この恵みは、神様への応答を呼び覚ます。第一に賛美である。神様がご存知(ザーカル)でいてくださるから、私たちは主の恵みを思い出して(ザーカル)、神様を喜び賛美できる。第二に祈りである。神様がおぼえていて(ザーカル)くださると知るから、私たちは「私を思い出して(ザーカル)ください。この状況を知ってください」と神様の助けを求めて祈ることができる。

 神様のザーカルに対し、私のザーカルが呼応しているだろうか。神様は今も、あなたのことを心に留めておられる。

 

「神は、ノアと、箱舟の中に彼といっしょにいたすべての獣や、すべての家畜とを心に留めておられた。」(1)