第一ヨハネ4章7〜11節

「本当の愛が必要です」

(岡村又男師)

 

 私たちは「愛」という言葉からどんなことを思うだろうか。書店の店先に並べられている本は「愛」についての情報を発信してはいるが、それは男女のからみ合いやスキャンダルばかりである。「愛」が汚染されていると言わざるをえない。

 本当の愛が必要である。人間関係に傷つき、家庭が崩壊し、結婚や子育てに行き詰まる中で、誰もが本当の愛を必要としている。本当の愛はどこにあるのか。本当の愛とはどういうものなのか。

 愛は聖書の主題である。「互いに愛し合いましょう」と聖書は語る(7)。この「愛する」という言葉はアガペーという言葉である。「愛は神から出ている」とあるように(7)、アガペーの愛の出処は神様ご自身である。水道管が切れ目なくつながっていれば、蛇口から水が出る。同様に、私たちが神様としっかりと結びつき神様から愛をいただいているならば、アガペーの愛がお互いの関係に流れ出るのである。

 神様から離れた人生は、どうしても自分を満足させるような自己中心的なものになってしまう。相手の愛に失望し、自分の愛の浅さを思い知らされる。そんな私たちを、神様がまず愛してくださった。父なる神様は、私たちの身代わりに御子イエス様を十字架でいけにえとされた。そこに神様のアガペーの愛が示されている。

 本当の愛、アガペーの愛は神様から出ている。神様の愛を少しずつでもいいから伝えていこう。誰もが、本当の愛を必要としているのだから。

 

「愛する者たち。私たちは互いに愛し合いましょう。愛は神から出ているのです。」(7)