ヨハネの手紙第一3章1〜3節

「キリストに似た者となる」


 「御父はどんなにすばらしい愛を与えてくださったことでしょう。」(1) ヨハネは、神の愛に感謝・感激・感動して語ります。神は御子イエスの十字架と復活により、私たちを神の子どもとし、復活の希望を与えてくださいました。「神は実にそのひとり子をお与えになったほどに、世を愛された。」(ヨハネ3:16)「どんなにすばらしい」の原語は“どこの国の”という意味です。人間世界では考えられない、常識を超えた驚くべき愛です。

 私たち人間は、揺れ動きます。神の愛を知っているはずでも、神を遠くに感じる。世の流れに足を絡めとられる。神の愛に感動しなくなる。…しかし神は、そんな私たちに対して「事実、いま私たちは神の子どもです」(1)と語ります。

 神の愛は、「にも関わらず」の愛です。罪の現実、弱さ、恐れ、疑い「にも関わらず」、神の愛は圧倒的な大きさ、深さ、高さ、長さで、すべてを愛して愛し抜きます。私たちは、「事実、いま」神の愛によって神の子どもとされ、死後の保証もいただいています(2)。これは、何者によっても変更されない神の決定です。

 春は、イエスの復活をほめたたえる季節です。「春を造られた 神さまを歌おう」(新聖歌477)。チューリップの花のあざやかさ、新緑の輝きを愛でつつ、復活の希望を喜び歌いましょう。

 

【聖書】1節「私たちが神の子どもと呼ばれるために、—事実、いま私たちは神の子どもですー 御父はどんなにすばらしい愛を与えてくださったことでしょう。」